移行支援
働く自信がないあなたへ──“小さな一歩”から始める就労移行支援
「働きたいけど、何から始めればいいのか分からない」
「以前に失敗した経験がトラウマになっている」
「人と関わることが怖い」
そうした思いを抱えている方にとって、就職は“目指したいけど遠い目標”に感じるかもしれません。
しかし、就労移行支援はそんな“働くことに自信が持てない”状態から始める支援です。
無理をさせず、今の自分を認め、段階的に「働けるかも」「少しならやってみたい」と思えるようなサポートを行っています。
本記事では、「自信ゼロの状態」から「働くイメージが持てる」までのステップを紹介します。
【STEP1】「自分を知る」ことから始めよう
働くうえで最も大切なのが、自分自身を理解することです。
「どんな時に疲れやすい?」「人との距離感はどう?」など、自分の“取り扱い説明書”を少しずつ作っていくような感覚で、自己理解を深めていきます。
就労移行支援では、以下のような方法を使って自己分析を行います。
- 気分記録・生活リズム記録
- 自己評価ワークシート(例:得意・苦手マップ)
- 支援スタッフとの定期面談
「なぜ自分はうまくいかなかったのか」「どうすれば疲れにくくなるのか」などを可視化することで、“今後に活かせる気づき”が得られます。
【STEP2】安心できる場所で“生活リズム”を整える
働く自信をつける前に大切なのが、まず「生活リズム」を整えることです。
夜型生活だったり、外出する習慣がなかったりする場合、いきなり週5日勤務に戻るのは非常にハードルが高いものです。
就労移行支援では、まず「週2~3日の通所」からスタートすることもできます。
午前だけの参加から始め、徐々に午後プログラムにも挑戦するというステップも可能です。
無理せず通所できる習慣がついてくると、自然と「毎日少しずつできることが増えている」という実感が湧いてきます。
【STEP3】人との関わりを“練習”できる場所
「仕事をする=人と関わる」というイメージがあるからこそ、人間関係への不安は大きいもの。
でも、就労移行支援は“いきなり働く場所”ではなく、“関わり方を練習できる場所”です。
- グループワークで他者とのやり取りを体験
- 役割分担のある作業で協調性を体感
- 苦手な場面では「無理しなくていい」選択肢
自分のペースで人と関わる練習を積み重ねるうちに、「誰かと一緒でも大丈夫かも」「ちょっと話せるようになった」といった“自信の芽”が育っていきます。
【STEP4】「働くってどういうこと?」をリアルに体験
支援を受けながら就職準備が整ってくると、企業での実習や見学が始まります。これが「働くことを実感できる」大きなステップになります。
就労移行支援では、実習先の企業と連携しながら、利用者に合った職場を探します。
実習内容の例:
- データ入力や事務補助
- 清掃や軽作業
- バックヤードでの在庫管理
- 配送補助やパック詰め
「本当に働けるのか不安…」という方こそ、支援員が付き添ったうえで実習できるため、安心して“おためし就労”が可能です。
【STEP5】「続けられる働き方」を探す支援
就労移行支援のゴールは「就職すること」ではなく、「自分に合った働き方で長く続けられること」です。
そのために、支援員は「就職してから困りそうなこと」を一緒に予測し、事前に職場に伝える調整も行います。
例えばこんな配慮が可能です:
- 朝が苦手なので10時出勤スタート
- 一人作業が多めの配属希望
- 定期的に休憩が取れる環境づくり
就職後も「定着支援」で定期的にフォローしてもらえるため、「困ったときに助けてもらえる」という安心感があるのも大きな特徴です。
【最後に】「自信がない」は悪いことじゃない
私たちはみんな、最初から自信を持って何かができるわけではありません。
大切なのは、“自信がないことを認めたうえで、一歩踏み出すこと”。
就労移行支援は、その最初の一歩にしっかりと寄り添い、伴走してくれる存在です。
「自信がないからこそ、行ってもいい」
そんな気持ちで、まずは見学・相談から始めてみませんか?