2025.05.28
移行支援
気分障害の方に向いている仕事とは?/配慮ポイントや長く働き続けるための工夫を解説!
■はじめに
「気分障害」と聞くと、うつ病や双極性障害(躁うつ病)などを思い浮かべる方も多いのではないでしょうか。気分障害は、気分の落ち込みや高揚が日常生活や仕事に影響を与える精神障害のひとつです。
この記事では、気分障害のある方に向いている仕事や、職場が配慮すべきポイント、長く働き続けるための工夫について、就労支援の専門家の視点から詳しく解説します。これから就職を目指す方や、職場でサポートする立場の方も、ぜひ参考にしてください。
■気分障害とは?
■代表的な種類
- うつ病:気分の落ち込みや無気力、疲れやすさが続く状態
- 双極性障害(躁うつ病):気分の高揚(躁状態)と落ち込み(うつ状態)を繰り返す状態
■仕事への影響
- 気分の波により集中力や作業ペースにばらつきが出る
- 朝起きられない、遅刻しやすい
- 人間関係やプレッシャーに強く反応してしまう
こうした特徴を理解し、無理なく続けられる仕事や環境を選ぶことが大切です。
■気分障害の方に向いている仕事とは?
- マイペースに取り組める仕事
- データ入力
- 軽作業(シール貼り、封入作業など)
- Webライターやプログラマー(在宅ワークも可能)
自分のペースで集中できる環境は、気分の波がある方に適しています。
- 人との接触が少ない仕事
- 清掃業務
- 倉庫作業
- 工場ライン作業
人間関係に気を遣いすぎて疲れてしまう方には、コミュニケーションの少ない仕事も選択肢のひとつです。
- 柔軟な働き方ができる仕事
- 在宅ワーク(ライター、デザイン、事務代行など)
- フリーランスとしての業務委託
体調に合わせて時間や場所を調整できる働き方は、長く続けやすいポイントです。
■職場が配慮すべきポイント
- 出勤時間や勤務日数の調整
- 午前中が苦手な場合、午後からの出勤を認める
- 週2〜3日からスタートし、徐々に増やす
- 業務内容・ペースの調整
- 体調によって業務量を柔軟に調整する
- ノルマや納期に過度なプレッシャーを与えない
- 声掛けや関わり方の工夫
- 「大丈夫?」ではなく、「困っていることがあれば教えてね」と伝える
- 一方的に励ますのではなく、共感的に話を聴く
- 相談しやすい環境づくり
- 定期的な面談や振り返りの時間を設ける
- 信頼できる相談相手を職場内で明確にする
■長く働き続けるための工夫
- 就労移行支援事業所や支援機関の活用
- 仕事探しだけでなく、職場定着支援も受けられる
- 面接同行や職場への配慮提案など、専門家がサポート
- 在宅勤務や時短勤務などの制度利用
- 働きやすい環境を自分から提案することも大切です
- 体調管理・生活リズムを整える
- 規則正しい生活を心がけ、無理のないスケジュールを組む
- 通院や服薬、セルフケアを継続する
■まとめ|気分障害の方が自分らしく働くために
気分障害があっても、自分に合った働き方や職場環境を整えることで、長く働き続けることは十分に可能です。
大切なのは、
- 自分の特性を理解し、無理のない仕事を選ぶこと
- 職場や支援者と相談しながら、働き方を調整していくこと
「気分障害があるから働けない」とあきらめず、一歩ずつ自分に合った働き方を見つけていきましょう。
就労移行支援事業所や各種サポート機関も、あなたの就職や職場定着を全力で応援しています。まずは気軽に相談してみてください。