お知らせ
キモチプラスで“こころのリハビリ”を|自分らしく働くための新しいステップ
こんにちは、就労継続支援B型作業所エールです。
エールでは、「働くことを通じて、生活のリズムを整えたい」「少しずつ社会に慣れていきたい」「いずれは就職も視野に入れたい」そんな想いを持つ方々が、日々自分のペースで通所されています。
そしてこの春から、新しい取り組みとして《キモチプラス》という感情マネジメントのプログラムを導入しました。
名前の通り、「気持ち(キモチ)」に“プラス”の視点を加えるこのプログラム。
今回は、キモチプラスとは何か?どんなことをするのか?実際に体験した方の声などもまじえて、ご紹介したいと思います。
「キモチプラス」ってどんなもの?
キモチプラスは、自分の気持ちと上手に向き合うためのプログラムです。
人は誰でも、日によって気分が変わったり、落ち込んだり、イライラしたりするもの。
特に、障がいのある方や長くお休みしていた方は、「なんだか不安」「ちょっとしたことで動けなくなる」そんな“こころの揺れ”に悩むことも多いです。
キモチプラスでは、そうした“気分の波”を可視化し、振り返り、整理しながら、「気持ちをため込みすぎない」「考えすぎない」「自分を責めすぎない」ための“こころの習慣”を身につけていきます。
エールでの実施内容
主な内容は…
- ■気分の記録をつけてみよう
- ■イライラ・モヤモヤの正体を言葉にしてみよう
- ■自分の考え方のクセに気づいてみよう
- ■リラックスの仕方を探してみよう
- ■「うまくいかなかった日」も見つめてみよう
といった、“ちょっと心に余裕が生まれる時間”をつくるワークです。
「難しそう…」と思う方もいるかもしれませんが、すべてイラストや例付きで、初めての方でも取り組みやすい内容になっています。
スタッフとおしゃべりしながら進めたり、自分の気持ちをノートに書き出すだけでもOK。強制されることはありませんし、休憩しながらでも構いません。
実際の声をご紹介
- 「気分の波に気づけるようになった」
ある方は、「朝からなんかしんどい…」という日が多く、自分でもその理由が分からないことに悩んでいました。
でも、気分のグラフをつけてみたことで、「前日に頑張りすぎたとき、翌日はしんどくなりやすい」と気づけたそうです。
今では「今日はちょっとゆっくり行こう」と、自分のペースで動けるようになってきました。
- 「心の声を言葉にできた」
また別の方は、「うまく話せないから、自分の気持ちは胸にしまっておく」そんなスタイルが当たり前だったといいます。
でも、“感情に名前をつけてみよう”というワークを通して、「自分は“寂しい”と感じていたんだ」と分かった瞬間、涙が出たそうです。
それからは、スタッフや仲間と「ちょっと聞いて〜」と話せる時間も増え、表情が柔らかくなったのが印象的です。
「できること」だけじゃなく「感じること」も大事に
就労継続支援B型では、「作業を通して、できることを増やす」ことももちろん大切です。
でも、「今日は気分が乗らない」「ちょっと不安で…」そんな“こころの声”を無視してしまうと、体も心もどんどん疲れてしまいます。
キモチプラスは、「今の自分のこころの状態を知ること」から始まる、自分自身との付き合い方の練習です。
たとえるなら、“こころのストレッチ”のようなもの。無理せず、少しずつ、自分にやさしくなれる時間です。
エールで「安心して働く準備」を
エールは、「自分らしく過ごせる場所」「ちょっとホッとできる場所」でありたいと思っています。
キモチプラスの取り組みを通して、「少し気持ちが軽くなった」「自分を責めすぎなくなった」そんな声が増えてきたことは、スタッフにとっても何より嬉しい変化です。
今後は、希望される方には個別対応でもこのワークを取り入れていく予定です。「グループはちょっと苦手…」という方も、安心してご相談ください。