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2025.08.04

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【本人公表】山口一郎さん(サカナクション)とうつ病・適応障害|音楽と不安のはざまで闘い続ける日々

はじめに|心の病は、誰にでも訪れる可能性がある

「サカナクション」のボーカルであり、作詞・作曲・プロデュースまで手がける山口一郎さん。その唯一無二の音楽性と世界観で多くのファンを魅了し続けています。

しかし彼は、うつ病・適応障害・パニック障害といった精神疾患を患いながら、表現者としての活動を続けていることを自ら公表しています。

この記事では、山口さんの発信から見える「心の病との向き合い方」「創作活動とメンタルヘルスの関係」「無理せず生きることの大切さ」について掘り下げます。


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■公表された精神疾患|「これは心の風邪ではない」
山口一郎さんは、2023年4月、自身のラジオ番組「NFパンチ」やメディア出演、そしてSNSで、

「適応障害、うつ病、パニック障害と向き合っている」
「この2年間、心が壊れて、活動が難しかった」と、率直に語りました。

さらに、精神疾患に対する社会的な誤解に対しても明言しています。
「“うつ病は心の風邪”と言われるけれど、そんな軽いものじゃない」
「明日が来るのが怖い、音楽が嫌いになった、誰にも会いたくなかった」

と、深い孤独と絶望の中にいた日々を赤裸々に伝えました。


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■精神疾患を発症した背景|過剰な責任と「音楽で応え続ける」苦しみ

山口さんは、サカナクションの中心人物として音楽を牽引しながら、広告タイアップ、イベント制作、映像演出、メディア出演など、多方面で活躍してきました。

一方で、自分に課した責任感は非常に重く
• 「ファンに常に最高の音を届けなければ」
• 「時代や音楽シーンに応え続けなければ」
• 「自分が止まったら、全てが崩れてしまう」

というプレッシャーが、次第に心を蝕んでいきました。

その結果、音楽をつくること自体が怖くなり、ステージに立つことができなくなるほどの状態に陥ってしまったのです。


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■活動休止と休養の決断|「一度、ゼロに戻る」
2022年、山口さんは心身の限界を迎え、サカナクションとしてのライブ・制作活動を長期休止することを発表。治療に専念するための時間を確保しました。

「“一回全部やめよう”と思った」
「僕の中で“終わった”という感覚もあった」

しかしその後、医師や家族、スタッフの支えを受けながら、少しずつ自身の体調と向き合い、「ゼロに戻る」という前提で活動再開の準備を始めていったと語っています。


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■現在の活動と“無理しない表現”への転換
現在、山口一郎さんは完全復帰ではなく、**「心身のバランスを見ながらできる範囲で活動する」**という新たなスタイルを模索しています。

• スタジオでの音作りも「1日数時間だけ」
• 外部とのやりとりは最小限
• ライブ活動は、無理のない範囲から再開

「以前は“やらなきゃ”だったけど、今は“やれるときだけやる”」
「音楽は人生の全てじゃなくて、“一部”でいいと思えるようになった」

このような考え方は、多くの人にとって、「完璧じゃなくていい」「休んでもいい」ことの正しさを再確認させてくれるものです。


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■「心の病」を公表する意味|社会に広がった共感と感謝
山口さんが公表したあと、SNSやラジオ番組には、数多くのリスナーから共感と感謝の声が届きました。

• 「同じ病を抱えている自分にとって救いになった」
• 「“休んでもいい”と自分に言えるようになった」
• 「正直に言ってくれてありがとう」

これらの声が示しているのは、“強い自分”だけでなく“しんどい自分”も見せてくれたことが、どれほど多くの人の救いになるかという事実です。


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■精神疾患と働き方|山口さんから学べる4つの視点

精神疾患を抱えながらも「自分のやり方」で働く山口さんの姿勢は、以下のような重要なヒントを示しています。

1. 頑張りすぎる前に、自分を見つめ直すこと
2. 心の不調を「病気」として扱い、治療に向かうこと
3. 働き方・関わり方を自分で選び直すこと
4. 無理に元の生活に戻さず、「今の自分」を大切にすること

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■就労移行支援事業所エール|「無理せず働く」あなたを支えます

うつ病、パニック障害、適応障害などで働くことに不安を感じている方へ。
就労移行支援事業所「エール」では、心身に負担をかけすぎない“あなたらしい働き方”を一緒に見つけていきます。

▽ エールのサポート内容
• 自己理解とストレスマネジメント
• 対人コミュニケーション支援・SST
• PC・事務スキルのトレーニング
• 企業見学・職場実習のコーディネート
• 就職後の定着支援・メンタルフォロー

🌱「休んだっていい。働き方は、あなたが決めていい」


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■まとめ|「生きること」と「創ること」は、別でもいい

山口一郎さんは、今も「音楽」と「自分の心」の間でバランスを取りながら生きています。

「完璧じゃない自分でも、生きてていい」
「いつかまた“創りたい”と思える日まで、焦らず向き合っていく」

この言葉は、同じように心の病と向き合っている人にとって、「救い」であり、「希望」でもあるはずです。

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